◆保育園の連絡帳で保護者の性格がわかってしまう⁉
”基本的に”2歳児クラスまでは保育園で毎日連絡帳のやり取りがありますが・・・実はこの連絡帳って保護者によって書き方が全く違うんですよね。それが保育士からするととても面白い。
1、字が小さく、連絡欄にビッシリ毎日必ず書いてくる。
2、連絡欄の中に絵文字や顔文字が入っていたり、子ども&保育園に対して小さな不満や文句が入っている。
3、必ず書いてくれるけれど、端的で1か月分振り返ると3割が同じ内容になっている。
4、空欄多し。必要な時だけ書いてある程度。
5、クレームや文句しか書いてこない。
→これは今回書きません。でも不思議なことに各園1~2家庭くらいありますよね。苦笑。
実は1と2って面倒な保護者のように思われがちですが、逆です。保育士的に『2』が一番色々な意味で助かります。
『1』の場合はこの連絡帳を子育て日記として使っているというのがよくわかります。つまりこの連絡帳を書くのが楽しいのでしょうね。お母さんの子どもに対する愛情がよく伝わってきます。
→家での子どもの様子、お母さんの奮闘ぶり楽しませてもらっています。でも相手側も"連絡帳の返信"を期待しているので意外とこちらのコメントを返すのが大変。全員が『1』だと毎日読むのも書くのも大変です。。笑。
『3』の場合は保育園に協力的で助かります。例え同じようなコメントが続いても、”必ず子どもの様子は伝えてくれている”という証なので何かあった時は本当に変化があった時だとこちらも把握できます。ということはこちらの内容もちゃんと読んでくれているんですよね。
→こちらもコメントは端的に返しやすい。その分口頭で子どもの様子を多く伝えるようにしています。
『4』の場合は色々と憶測が飛び交います。書くのが嫌なのか、面倒なのか、保育園に対してあまり関心がないのか。。。実はこの『4』の方が私たちは色々考えてしまいます。でも連絡帳を書くのは変に気負う必要がないので仕事内容的にはとても楽です、笑。
では・・・『2』が一番助かるのはどうしてでしょうか??
◆保護者との関係を築くポイントの一つが連絡帳
私はこの連絡帳が保護者との関係を築く大きなポイントと考えています。4月のクラス替え&入園の時期、保護者がどのような考えを持っているのかなんて、毎日のわずかなの保護者対応でわかるはずありません。また保護者によっては口頭では言えないけれど・・・という方も意外と少なくないんです。
でも上述のように文章は人柄を現わすものであり、長年保育士をしていると連絡帳で保護者の性格って意外とわかってしまうものなんです。
逆を言えば、こちらの性格や考えも保護者に伝わってしまうものなのですから、いかにこの連絡帳の書き方で保護者に事実と想いと・・・信頼関係を築かせるかを保育士は考えるわけです。
そうなると・・・『2』の場合は自分の気持ちを保育士にぶつけてくれているわけですから、この連絡帳を経由して保護者が私たち保育士と会話をしてくれている。と捉えることが出来るのです。
保育園に不満を全く抱えていないクラスなんてまずありません。どんなに気を配っ全力で保育をしていても当然ミスや相手を不快にしたり至らなかったことだって当然ある。
でも『2』の場合は日々思ったことを気兼ねなく言ってくれるから、相手側に不満が溜まる前に解決できる。そして私たちも大事になる前に対処が出来る。大体『2』の方はもともと社交的な方が多く、自分の意見をしっかり伝えるタイプなのでよい意味で真っすぐです。だから私は『2』のタイプが一番気負うことなく、連絡帳のコメントを返すことが出来ます。
(普通の会話の延長線で子どもの様子を伝えるってとても書きやすいですよ。)
【重要なおまけ】
でも、こういう『2』の方は俗にいうクレーマーやモンスターと言われがちです。上述のように不満をため込む前に気づいたことを保育園に遠慮なく言ってくることが多いからです。
でもね・・・私は『2』のような人はクレーマーではなく『協力者』だと思うんです。
私の保育士としての持論で『クレーマーやモンスター』なんてものは保育園と保育士が創り出してしまったものであり、そのような不満を解決しながら一緒に子育てするのがプロの保育士の仕事だと思っています。
だから毎日、子どもに愛情をもって保護者が求める対応をしていれば自然と関係が築きやすく、よい意味で私たちの味方になってくれます。
そういう関係が築けると、私たちが保護者への連絡内容や他の園児の持ち物を間違えてしまっても、笑顔で対応してくれるものです。そして保育園側からのお願いも『大変なんですけど~』と言いながらもちゃんと対応してくれるものなんです。
だから私は連絡帳も『2』の方も色々な意味で好きなんですよね☆彡
◆筆者が言われた嬉しい保護者からのクレーム
連絡帳って書くの大変なんですよ!!
特に1歳・2歳!!!
0歳児は書く内容が多くても保育士の配置基準が1対3ですし、お昼寝も多くしてくれるので、保育士は分担して余裕をもって連絡帳が書けます。
(というかある意味、これがメインの仕事です)
しかし。。。1・2歳は配置基準が1対6が基本で連絡帳は多くの保育園が正職員が書くものになっている。
【正職員2人+パート保育士2人で1歳児14名の担任】
日頃の保育は問題なく回せますが。。。。
社員の1名が休みだった場合、1人で連絡帳16冊。。。それに保育日誌に睡眠中だからこそ行われる職員会議。。。。
このような書き物は子どもの睡眠中に行うしかないのですが、、、睡眠が苦手な子や担任でないと寝ない子も。
(16名×2分+保育日誌30分+その他書類&保育準備)
行事前なんて保育士はいかに睡眠中に仕事を片付けるか・・・でも会議は子どもの為に行われるものだから外せない。
となると・・・【拝見いたしました。】と連絡帳に記載。
これが1週間で3回発生した翌週、連絡帳に保護者から
『子どもたちの様子や先生からのコメントも毎日楽しみにしているので拝見しましたで済ませるのは出来るだけやめて欲しい』
その日の夕方、直接保護者と話をしたら・・・
『他の保護者の方は何も言っていませんか??うちだけでなく他のご家庭も先生たちからのコメント楽しみにしているはずですよ』
頭を下げると同時に心の中でとても嬉しい気持ちになりました。
この言葉こそ、保護者に自分たちが担任として認められたという証なのだなって。
実際に『拝見しました』の日は必ず保護者に直接口頭でその日の子どもの様子を伝えるようにしています。それでも連絡帳を求めているのですから、それだけこの連絡帳が保護者との信頼をつなぐ大きな役割を果たしているわけです。
このような場合に頭を下げた時、保護者に伝える言葉は『すみません』ではなく・・・
『ありがとうございます!』
ですよね☆彡
たかが保育園の連絡帳って思いがちですが、実はとても大きな意味を持っているんですよね