保育士求人によくある疑問と質問について解説

保育士求人サイトと人材紹介の闇と呼ばれるこの2つを保育業界の専門家が暴露という形で解説していきます

保育士求人サイトが増えた理由とその歴史

★ 2004年までは求人にお金はかけなかった

 

今では保育園が増えたことで保育士不足の影響もありネット上で保育園の求人を見ることが当たり前でしたが、2004年までは保育士の求人は主に以下の3つでした。

 

保育士求人の見つけ方

 

 

基本的には保育士養成校とハローワークのみで、人が急遽必要になった場合には地域に近い保育士を採用する為に新聞の折り込みを使うのが一般的でした。

 

つまり保育士の求人を出すことにお金をかけるという文化は全くありませんでした。

 

年齢が35歳以上の保育士さんは転職先を探すときには卒業した保育士養成校の就職課に行って保育士求人票を探しに行ったことがある方もいるのではないでしょうか。

 

 

★ 保育士専門の求人サイトの最初は2005年

 

しかし2000年の保育改革により、株式会社参入や認証保育所制度の確立により保育士を大量に採用する法人が増えていき、東京都では保育士の採用が徐々に難しくなってきました。

 

またパソコンの普及により家で求人を探す機会も増えたことで保育業界では2つの求人サイトが誕生します。

 

インターネット上の保育士求人サイト

 

この時の求人広告の費用は3ヶ月で30,000円程度でした。

(保育士求人サイト:キャリエールの掲載料より)

 

実際にこの時代は主に20代の保育士を集めるには有効的で、新聞広告と異なり広範囲に求人をアピールすることが出来たこともあり、掲載をすれば多くの保育士さんが集まっていました。

 

 

★ 保育士が求人を出しても集まらない時代へ

 

その5年後には東京だけでなく、神奈川、千葉、埼玉でも保育士不足が進み、求人サイトに広告をだしても反応がなくなってきます。そこで「保育士が来なくても掲載料が発生するのは無駄」という考えになってきます。そこで直接の求人サイトは以下の2つのパターンに変わっていきます。

 

① 課金制で実際に採用が決まったら10万円のような後払いの成功報酬型の求人サイト

 

② 「人材紹介」という形で保育士を連れてきてもらい採用に繋がったら年収の10%(25万~30万円)を紹介会社に支払う

 

 

★ 令和の主流は「人材紹介」タイプ

 

現在は本当に保育士が集まらないことで求人サイトよりも「保育士の人材紹介」が主流になっています。この紹介料が保育士不足により5年前には年収の20%に突入すると「これは儲かる」と考えた保育に全く関係ない企業が多く参戦してきます。

 

この頃から上述の保育のことを全く知らない求人会社がどんどん参入したことで、紹介会社を使う事による「保育士と保育園のミスマッチ」が問題視されていきます。

 

 

★ まさかの悪循環で止まらぬ求人会社の増加と紹介料の上昇

 

① 「儲かる」と思った会社がどんどん保育業界に参入

 

② 競合が増えたことで自分の会社に保育士を集める為にインタ―ネットの広告料がどんどん上がっていく。

 

③ その結果、会社の運営費も高騰し、保育士の紹介料が25~40%に跳ね上がる。

 

④ 更に儲かると思ってまた新しい会社が増えていく。

 

⑤ 紹介したら儲かるし、、、保育士を確保するためにお金を沢山かけたから、何が何でも早く契約させようとする会社が増えていく。

 

このような感じで、保育士の求人サイトは人材紹介会社として展開していき、関連する求人会社がどんどん増えていったのです。